森町濁川温泉「新栄館」に宿泊しました。

「新栄館」混浴浴場の記事は
http://kurumi2002217.blog77.fc2.com/blog-entry-245.html1986年に新築された
白壁のモルタル建ての新館から入ると、広いロビーと

左に受付がありますが、あれ?誰も居ません(笑)

声を掛けるも、誰も出てきません

で、明治館の方に廻ってみると、笑顔の可愛いおばぁちゃんが居たので、声を掛けると
「カウンターの上に

置いてあります。203号室ですから・・・」と笑顔で。。。ほのぼの。。o○

階段を上がっていくと、10部屋ほどの奥から3番目が私たちの部屋

部屋は前室があり、そして戸を開けると、既に布団が敷かれてて
思わず布団に吸い込まれて、ゴロゴロ・・・伸び伸びしちゃいました

陽を遮る建物もなく、遠くの山には地熱発電所の水蒸気が見え

標高約350メートルの山々に囲まれた直径およそ2kmのカルデラの中にある濁川温泉、遠くにその山々も見えてますね
夕食は、19時からと、お願いし
噂の男湯(混浴)を覗きに行ってみました。
驚いたのは、
床も
階段も歪んでて、少し斜め

この鄙び方が、鄙びた温泉ファンには、堪らないのょね

廊下一面に大きな窓が建付られているのでとても明るく、古い旅館ですが怖いって感じもありません

旧館の廊下から、駐車場と新館の入り口が見えてます。
お疲れモードで夕寝をした私たちは、1階の大広間に下りていくと
80歳なのに元気なおじぃちゃんが、80歳と思えない早さで慌ただしく動いてて・・・


鴨鍋、毛ガニ、イカめし、にしんの数の子合え、行者にんにくの味噌漬け、刺身、牛蒡の甘辛煮、大根のたまり漬け、海藻いっぱい味噌汁などなど・・・

おじいちゃん手作りの食前酒が出されるのも、噂で聞いてました

連れに出されたのは、山葡萄酒(6年もの)、私に出されたのは、蜂蜜の発酵酒
これが、めちゃくちゃ美味しい

「美味しいぃ~めちゃ美味しい」
すると、嬉しそうなおじいちゃん「ミードってんだ」
「ミード?」
「そうだ!ニ~ドってんだ」
「ん?(笑)」
連れが「おじさん座って話そう」と言うと

話し好きなおじいちゃんは、私がギブアップした自家製濁酒を飲みながら
新栄館の歴史などの話しを初め、酒好きな友人が1人ずつ減っていく

とか
バブルの時に、新館を高い金利で新築したが、すぐにバブルが弾けてしまい
以後、支払いに四苦八苦した。とか
最近のお客さんの混浴マナーの話に、女湯を別に作った経緯
新栄館が小説になった話「温泉の神様の失敗」

おばぁちゃんが年上女房だとか、地熱発電所の話や、男湯の屋根の話などなど・・・
ホントに嬉しそうに、楽しそうに話すおじぃちゃん
何でも、この季節、更に大震災があったので、宿泊客が減ったそうで、私たちの宿泊を喜んでくれてました。
私が嬉しかったのは、後継ぎの息子さんが居られることです。
こちらに来る前に立ち寄りした
「熊嶺荘」の女将さんが「後継ぎが居ないから、私たちの代で終わり」と話してたのが、とても寂しかったので、嬉しかったです

糠平温泉の
「湖水荘」の女将さんも「後継ぎが居ない」と言ってて、その1年後に閉鎖されてしまい

こ言う鄙びた温泉宿の経営者には、
後継ぎと

が切実な悩みなのでしょうね
一昨年と昨年で、どれだけの良い温泉宿が閉湯してしまったことか・・・

最近は温泉ブームと聞きますが、私はスーパー銭湯みたい塩素投入と循環濾過が効いてる

には
湯の鮮度も落ちてる気がして、余り興味がないので、こ言う温泉宿には頑張って貰いたいです

でも、毎日入浴に行ける訳でもないので、ブログの記事で紹介し、多くの方の利用を・・・と思ったのですが
これも・・・入浴マナーや、特に混浴を勘違いしている男性客やカップルも多いと聞くと・・・とても悲しく思いました。
で、おじいちゃんが立ち上がったので、行くのかな?と思うと、また戻ってきて座り込む
こんな事を何度も繰り返し(笑)とても楽しい時間を過ごす事が出来ました。
しかし、私・・・3分の1くらいしか、おじいちゃんの話してる内容が理解でしませんでした

連れは半分以上は理解できたそうで・・・

そのことに、ビックリした私でした(笑)
翌朝は、混浴で早朝から湯浴み

次回、いつ来られるか分からないので、この浴場と湯を堪能しました

そして、7時に大広間へ
やっぱり

おじぃちゃんが元気よく出入りして

お盆を持ったまま、立っておしゃべり(笑)
「座って話そう」と言うと、まだ運ぶ物があるらしく退室
しばらくすると、お櫃を持って現れて・・・また立ち話

朝食は、後継ぎの息子さんが作った丼に入ったホタテチャウダー、サラダ、カレーコロッケ、目玉焼き、厚切りグルメステーキ、鱒、漬け物、和え物、牛乳
朝から、たっぷり食べてお腹がいっぱい

連れは、お爺ちゃんと会話が弾んでます

食後は、あの混浴でたっぷり湯浴み

もっと温泉に浸かっていたいけど、今日は函館に移動です。
「新栄館」を後にする時間が迫ってくると・・・なんか寂しい気が・・・
1泊じゃ、短いょね

連泊したかったなぁ~
そして、明治館で会計(1泊1名6500円※季節により変動)を済ませると、小雪の降る中、外までお爺ちゃんが見送りに出てきてくれ・・・
何度も何度も「気を付けてな!また来て下さい。」と笑顔のお爺ちゃん
そして、ず~っと私たちの車に向かって

バックミラーを見ると、小さく映ってるお爺ちゃんが、まだ手を

連れが「寒いのに可哀想だょ。少しスピード上げたら良いょ」って、そして私はアクセルを踏み込み
「必ず、また来るから絶対それまでお元気で・・・」と強く思ったのでした。
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濁川温泉
「新栄館」住 所 北海道茅部郡森町字濁川49
TEL 01374-7-3007
宿泊料金 6,800円(平日・朝夕食あり)
日帰入浴時間 400円
入浴時間 08:00~21:00
定休日 無休
(2011/03/23)